結婚10年目の「結婚の誓い」を再考察

はじめに

結婚式で交わす「結婚の誓い」。
「健やかなる時も、病める時も、富める時も、貧しい時も…」と続く言葉を、多くの人が一度は耳にしたことがあるでしょう。

けれども、この誓いは式場でのイベントで終わるものではなく、今も続いている約束です。10年目に改めて振り返ってみましょう。

健康なときは笑顔で過ごせます。しかし病気や不調のときこそ夫婦の絆が試されます。相手を孤独にせず、身体だけでなく心の不調にも寄り添うこと。これがこの誓いの本質です。

経済的に余裕があるときは楽しく過ごせますが、困難な時期こそ協力が必要です。お金や時間、リソースが不足しても「一緒に生き抜く」と決めることが誓いの意味。成功を共に喜び、不安を共に耐えることが夫婦の力を強めます。

人生には喜びと悲しみが交互にやってきます。幸せの共有は容易ですが、悲しみを分かち合うには覚悟が要ります。共に涙を流し、心を寄せることでこそ「一緒に生きる誓い」が証明されます。

この部分には夫婦関係の基本が凝縮されています。

これは一時的な感情ではなく、生涯続く約束です。裏切らず、放棄せず、状況に流されず、誠実に向き合う覚悟を示しています。

この部分は特に現代的に再考察が必要です。「神」は必ずしも宗教的な唯一神に限りません。むしろ、自分をつくってきた無数の要素──家族や友人、出来事や自然──の集合体として理解できます。

あなた方夫婦に幸せを願い、愛情を注いでくれた家族や友人。その存在こそが「神」としての役割を担い、誓いの証人になっているのです。